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ラストエンペラー評論(20)
清朝皇帝時代は、王朝体制維持目的での象徴に過ぎず。満州国皇帝時代は日本のためのお飾りに過ぎず。
皇帝としての実績は、関東大震災時の資金援助などの慈善活動には触れられず、財産目録作成と宦官の追放による宮廷の経費削減しか描かれていませんでした。成長して満州国を建国したいと願う頃には、既に過去の遺物扱い。
歴史が大きく動く中、結局旧体制で生きてきた人々に支えられた、形だけの皇帝を通して、権力の危うさや脆さが伝わってきました。
正に時代の波に翻弄された人生と言えますが、結構したたかで、常に生き抜く道を選んでこれた人にも見えました。
紫禁城内は豪華で優雅な世界。城外は乏しい色彩の殺伐とした世界。色使いのコントラストが良かったです。
仕方ないけれど、殆ど英語って言うのは不自然でした。
皇帝の母役が、閉瞼すると白眼が剥き出し。つまり瞼を閉じれない。そんなに上げ過ぎには見えないけれど…。収容所の所長でなくて、厳しい取調官役のほうは、かなりぱっちり目に…(^_^;)。
1988年 2月2日 宇都宮オスカー
劇場鑑賞時は後半に不満を覚えたが、後にテレビで219分のオリジナル版で見直して不満が解消した。その評価で今回の採点をしています。映画は、基本監督が望む上映時間を貫いてもらいたいが、興行面が優先された上映が今も昔も行われているのが実態です。
といいたいところだけど特殊すぎる環境で育った人を責めるのは酷か。
歴史の被害者ということだろう。
面白いかと言われると悩ましい内容だけど、
壮大な歴史物という意味では文句なし
時代に踊らされた彼の激動の人生
金をまとった紫禁城の塀の中と
色のない土埃の外の世界
絢爛豪華スケールの大きさは圧巻
.
他国から見た戦時期の日本の描かれ方に
考えさせられるところがあったり
紫禁城・西太后・宦官等
魅惑的な世界には興味津々
歴史小説を読みふけった思い出が