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プロット
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コットンテール評論(2)
嫌味無く、とても良い家族の良い映画だったと思います。
実はあまり広告の説明を読まずに、丁度良い上映時間を選んだだけで映画館に飛び込みました。上映開始後、内容はすぐに理解。誰も居ない席のグラスにビールを注いで、万引きしたタコの寿司を食べる。それだけで、どんなお話は大体読める。とても判りやすい。思い出されるのは出逢った頃の妻の姿。とても愛らしい昭和美人。そして弔いのビールを飲み干して、息子に連れて行かれた、その妻の葬儀。
なんだか、うさんくさい駄目親父だと思ってたけど、出逢った頃の妻を未だに胸に抱くその姿。ぶつかり合いながらも、その父を見捨てない立派な息子。とても良い家族。とても良い話。悪い人は全く出てこない(電車で乱痴気騒ぎで絡んできたイギリス人も含めて)スムーズに理解出来る良い映画だったと思います。
誰にも任せられず、しっかりと胸に抱えた遺骨のバックも、散骨を終えれば、やっと肩の荷が下りたのでしょう。地面に下ろして息子夫婦や孫と一緒にウサギを追って駆けていくエンディングは素晴らしかったのですが、これは誰もが辿る物語。スタッフのエンドロールに強い重みを感じました。
何も知らずに映画館へ
そうか、そんな映画だったのか
甦る記憶に胸が熱くなる
私は昔からずっと殻を閉ざしたままでいるのだと思う
彼は少しは開いたのだろう
息子との関係は少しは良くなるのかも
一時のことかも知れないが
それでも母親の思いは二人に届いている
孤独を噛み締めるのは一人の時だけでいい
人といる時はどこかにしまっておいて過ごせばいい
無理ならいずれ吐き出せばいい
そうでもしなけりゃ前に進めない
それでも時間は進むし歳をとる
心だけが止まっていても周りが勝手に進んでしまう
速さを合わせることはない
そんな気がします