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187(ワンエイトセブン)評論(3)
音楽と映像による雰囲気作りも他とは一線を画するものだったし、
学園ものと聞いて連想するようなイメージとは程遠い描き方で、でも紛れも無く教師と生徒の物語だから学園ものに他ならなくて。久しぶりに“学園もの”を観ました。
“赴任先のクラスがヤンキーばっかり”なんてすごくありがちな題材だしごくせん的な印象を受けるんだけど、本作は最初から最後まですごく重厚。
教師としてしか生きられない男と悪ぶることでしか自分を表現できない生徒たち、その周りの人間を通じて、学校って?勉強って?先生って?生きるって?みたいなことを今一度問い掛けてるような作品です。
怖いもの知らず、もしくは怖いから怖いもの知らずのフリをしてることの恐ろしさとか愚かさを前に何を伝えられるのか、どうやったら伝わるのか。
G先生の「似てると思ってるようだが、違うよ」の重さが忘れられません。
元々O.Cのキルスティンママ(ケリー・ローワン)がお目当てで観たのですが、Wikiのサミュエル・L・ジャクソンのページに名前すら載ってないほどマイナーな作品なんですね。ビックリだし勿体ないなあ。
機会があったら是非目を通してみてほしいです。
大半の事なかれ主義者達、自らも不良に成り下がってしまった教師、不条理な司法に囲まれ、難題だらけの教育現場に苦しみ、真剣に問題児と向き合う努力をした先生でなければ書けない話です。
実際に生徒からの殺気を感じ、また殺意を抱いたことがあるのでしょうね…。
教師が生徒への恐怖を克服し、生徒を恐怖に陥れなければ制御できないクラス。
授業は生きるか死ぬかの真剣勝負。
Jackson演じる熱血教師は、さすが凄味が違います。
ハッピーエンドでなく、救いのない内容が、むしろ現実味を増しています。
何もいい事がないかなしい話だった
サミュエルが見せたあの涙に全てが詰まってる気がして
結局あの女教師が殺しの犯人なんか?