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日本の黒い夏 冤罪評論(9)
世の中には、この罪を犯してしまう人達がいる。
冤罪をかぶせられた人からしたら、たまったもんじゃない。
今は人ごとでも、ある日突然。自分がその立場に
なりうる可能性は誰にでもある。恐ろしすぎる。
この映画が伝えようとすることは何か。
マスコミの情報の取り扱い方。
そのマスコミの情報を、自分の頭で考えずに
促され、信じ込み、今度はそれをあたかも自分が
本当のことを知っているかのように周りに伝える
視聴者達。
警察という権力を振りかざし、己のメンツの為に
罪なき人を罪人にしてしまう組織。
それぞれが、いい加減なことをすると、罪がうまれる。
今の世の中は情報社会。
コミュニケーション不足だと感じる世の中で、
不確かな情報が一人歩きするのは容易。
そんな中でも、人と人の絆や、正義を貫こうとする人の存在というのは、本当に大切だと感じる。
マスコミや警察。世の中に影響を与える立場の人間が、私欲のために動くと、世の中はめちゃくちゃになる。
そして、私達一視聴者にも、それぞれに責任がある。
実際にあった事件をベースに作られた本作からは
多くの学ぶべき点があったと感じることができた。
作品のモチーフになった松本サリン事件の当時の報道を見た人は、あの冤罪を疑わなかったと思う。
農薬の調合を間違えた…と第1報を流し、被害者が加害者にしか思えない報道であった。
さらに警察の取り調べも違法性の高い形で行われたように言われており、被害者をよってたかって叩いた様は改めて考えさせられる。
警察の捜査の是非は素人にはわからないが、災害や事件を取り上げるマスコミの姿勢に一石を投じる内容であり、作品としての面白味には欠けるものの、下らない噂話レベルのニュースやワイドショーの情報を真に受けるような人間にならないよう努力する必要を感じるようになる作品である。
一方、内容は高校生の質問に真面目に答えたマスコミという体で、高校生が人権、モラルについてマスコミに尋ね、それに対し真面目に答えようとするのだが、なんと言うか…堅っ苦しい(笑)
日活で撮影したせいなのか、全体に雰囲気は暗く、暑苦しさが伝わってくるので、まさに黒くて暑い夏のイメージである。
当時、モデルになった河野さんの講演を聞いてみたが、理不尽さに怒りや悲しみが限界を越えた様子で淡々と話されていた事が印象に残った。
この人がこうなった原因は、あのカルト教団が一番悪いが、事件後に河野さんを追い詰めたのは事件に無関係な上に、何の責任も取らないマスコミとその視聴者であった事を忘れてはいけない。
この作品はその為に存在すると思う。
前日に‘あの時間帯’の電車に乗り合わせて居た身としては、その発端となった松本サリン事件の真相と、当時のマスコミ各社の報道の在り方、“何故冤罪は起こるのか?”は実に重要です。
警察は検挙率を上げる為の《体裁第一》であり、テレビは《視聴率》とゆう怪物が、新聞は《部数を増やす為》にすぎない。そこに“思い込み”と“決めつけ”が絡み合い【冤罪】は産み落とされる。
映画はその事に疑問を持った高校生が、テレビ局の報道関係者に会って当時を検証するデイスカッションドラマになっています。
よく見ると主な参加者はテレビ側の4名に、高校生は女子高生の1名(男子はほとんど発言しない)それに警察関係者1名と、モデルとなった河野義行さん役の寺尾聡の僅か7名とも言える。
熊井啓監督自ら書いた脚本は、冤罪がいかにして作り上げられて行くのかを実に丁寧に描いてはいるのですが、今時の高校生が発する様な言葉や仕草等からは程遠く、主要な出演者達の関係からは「一般の人が果たしてそれぞれの関係から、そんな言葉遣いや態度を示すのだろうか?」との疑問が終始気にはなります。
但しそれに疑問を持たなければ問題意識の高い作品ですので、【冤罪】を考えるのに良い機会の作品かと思います。