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乾いた湖 プロット 日本 08月30日 1960 台灣上映
ふりむいた花嫁 プロット 日本 09月16日 1961 台灣上映
花束みたいな恋をした プロット 日本 01月29日 2021 台灣上映
ため息に乾杯 プロット アメリカ 01月05日 台灣上映
泣いて笑った花嫁 プロット 日本 12月19日 1962 台灣上映
花はどこへいった プロット 日本 06月14日 2008 台灣上映
乾いた花評論(3)
中平康のようには演出できない監督と、三島のようには小説を書けない原作者のタッグ。あるいは、比べるべきは、同じ松竹の大島渚、吉田喜重。源氏鶏太や、今東光。彼らに比べてやばいくらい雰囲気だけの、篠田正浩と慎太郎。本広克行と君塚良三みたいな。通俗ってもしかして、こういうことかしら。
松竹ヌーベルバーグにこいつが潜んでたことが、実は日本映画をぶっ壊しちゃったんじゃないかしら、山田洋次ってこいつと似てるとすら思う。山田洋次の方がまだ食えるけど。
観終わった時のこの呆然とし、湧き上がる感激
「映画」を観たという喜び、充足感、満足感
いや、痺れたというべきか、それとも酔いしれたというべきか
これほどにスタイリッシュな日本映画はない
撮影が抜群に良い、べらぼうに良い
この乾いた感覚は他の日本映画で観たことがない
そしてフランス映画のどんなフィルムノワールよりも美しいのだ
池部良がこれほどに凄い俳優であるのかにも刮目もした
そしてなにより都会的センスに溢れていること!
確かに物語はヤクザ映画だ
しかし東映のヤクザ映画のような田舎臭い野暮さはまるでないのだ
横浜らしい無国籍の風味が全篇を支配している
主人公は着流しも着るし、花札賭博にも出入りする、賭場には両肌抜いた刺青の男がいる
しかし主人公が着る洋服は、スーツにしろ、カジュアルなポロシャツ姿にしろ抜群の都会的センスだ
ファッション雑誌のアート的なモノクログラビアにも負けない垢抜けた姿なのだ
その彼がコケテッシュな魅力の加賀まりこが運転するコンパチーブルのスポーツカーに乗って未明の首都高を爆走するのだ
そして音楽!
モダンジャズのようなテーマがタイトルバックに流れる
しかしあとは殆ど音楽はない
ごく一部にのみ限定的に流れるのみだ
そしてクライマックスの殺人シーンのオペラ!
殺人シーンでこれほどの感動を受けたことはない
語り草になる日本映画屈指の名シーンだ
なるほどスコセッシが松竹からプリントを直接購入して数十回は観たというのは納得できる
日本のフィルムノワールの最高峰だ!