続佐々木小次郎
プロット
日本
03月31日 1951 台灣上映
完結 佐々木小次郎(1951)
プロット
日本
10月25日 1951 台灣上映
映画 佐々木と宮野 卒業編
プロット
日本
02月17日 2023 台灣上映
年々歳々
プロット
日本
02月21日 2009 台灣上映
ゲット・イン
プロット
フランス・ベルギー合作
06月26日 2020 台灣上映
イン&アウト
プロット
アメリカ
12月19日 1998 台灣上映
本站關於電影海報,預告,影評,新聞,評論的綜合性電影網站,我們提供最新最好的的電影以及在線影評,業務合作亦或意見建議請電郵我們。(Copyright © 2017 - 2022 KKTM)。聯絡我們
佐々木、イン、マイマイン評論(3)
家庭環境とか見た目なんて関係なく、ともにバカをやったし、立場とか気にせず何者も受け入れたし、家が豪華でもボロくてもなんの気兼ねもなく楽しく時間が流れていた─
どんなにつらい環境や立場であっても、誰にでも楽しい時間は確かにある。それが楽しければ楽しいほど、貴重で同時にせつないものになってしまうのだが、だからこそそこから様々な”物語”が生まれてくるのだろう。
自分の中にある思い出とどうしても照らし合わせてしまい、それとの比較でこの作品を評価してしまうというところは否めない。それが完全に一致することなど皆無なわけで、だからといって拒絶するところでもなく、むしろ遠い記憶を色々と呼び覚ましてくれる良作であった。しかしながら、思い起こされることが良いか悪いのかはそれぞれに委ねられるわけであって、そこからこの映画の良し悪しが決まってくるんだろうなぁと思ってしまう。
何はともあれ、内容も映像も演出演技も真摯で真っ直ぐであったという印象でした。
売れない役者の悠二は元カノのユキと同棲を続けながら細々とバイトに勤しむ虚しい日々を送っていた。そんな折高校時代の親友多田と再会、同窓会に佐々木が来ていたことを聞かされる。ありふれた高校生活の中でギラギラと異彩を放っていた佐々木。懐かしい思い出と久しぶりに舞い込んだ舞台『ロング・グッドバイ』練習中の葛藤が悠二の中で交錯する。
時制が複雑に前後する中で高校一の奇人佐々木と演技者として作品と向き合う悠二の胸の内が少しずつ浮き彫りになるドラマ。換気扇の下での喫煙、生乾きのTシャツ、ニンテンドー64やカップ麺、寂れたバッティングセンターにカラオケボックス・・・そこにあるだけで痛々しい背景の中で何者にもなれない二人に突きつけられる厳しい現実とそれに拮抗する慎ましやかな安らぎ。何気ない言葉に突き動かされた人生が壁にぶつかった時に鳴った電話から怒涛のように転がるクライマックスが残す余韻が印象的な作品。
とても惜しいのは佐々木と悠二の関係性とフラッシュバックが戯曲『ロング・グッドバイ』の物語と構成にオーヴァーラップしているというところが解りにくかったこと。そこは演出側の問題ではなくて観客のリテラシーの問題ですけれども。本当はそれこそがこだわりだったと思いますが恐らくあんまり伝わってなかったかなと。あと恐らくですが『君の名は。』にインスパイアされてる部分も多いかと。時制が交錯するところとメチャクチャリアルな背景描写、特に悠二とユキが泊まる旅館の一室はモロにそれじゃないかと思います。あと佐々木達のいる放課後の空気感は『ゴリラーマン』にも通底していると思いました。
個人的には佐々木を演じた細川岳の演技が印象的。舞台挨拶で壇上に上がった時に誰だか判らなかったくらい別人の好青年だったので驚きました。あとはユキを演じた萩原みのり、最後に語る優しさと残酷さを湛えた台詞は胸に突き刺さりました。ちなみにKing Gnuの井口理がカメオ出演ながらリアルな演技を添えていることも付け加えておきます。
佐々木、最高でした。