短編映画やCMなどを手がけてきた太田真博監督が、自らの逮捕経験に基づいて手がけた長編作。ひとりの映画監督の逮捕報道を受けて集まった仲間たちの、再会と断絶を描く。若手映画監督の染田真一が逮捕された。染田の大学時代の演劇仲間たちは、嘆願書を書く目的で集まり、久しぶりの再会を果たす。染田の新作に主役として出演するはずだった崖っぷち俳優の高野、「染田との絆が最も深い」と自称する先輩の鈴村、そして染田への思いをこじらせた挙句に別の男性と結婚した千穂。それぞれが染田の力になってやりたいという思いを抱き、集まったはずだったが……。太田監督は2011年に不正アクセス禁止違反容疑などで逮捕され、30日余りを留置所で過ごした経験を持つ。2015年に自らの犯した罪をモチーフにした短編「園田を元気づけてやろう的な」を発表。2016年には同作を長編化した「園田という種目」がSKIPシティ国際Dシネマ映画祭長編コンペティション部門に出品され、福井映画祭長編部門でグランプリを受賞している。今作でも自らの経験から着想した物語を描いた。
エス評論(1)
あらすじを見る限り深刻で難解な映画なんだろうなと覚悟して席に着きました。
そしたらところどころ「いるいる、こんなやつ」とか「ここでそれ言う?」みたいな面白い場面がひょっこり出てくる。
でも試写なんでみんな真面目に見てるときに笑っちゃまずいかなと思って我慢していたら、後ろの方の席にいたとある映画監督の方がラスト近くのあるものすごくおかしい(でも泣ける)場面で爆笑していたので「なんだ、良かったのか」と自分のスケールの小ささがちょっと嫌になりました。
劇場公開が始まったらあらためて映画館に行って、今度こそは笑える場面で思いっきり笑ってやろうと思います。