「ベルリンファイル」「生き残るための3つの取引」のリュ・スンワン監督がメガホンをとり、韓国民主化から3年、ソウル五輪からわずか2年後の1990年、ソマリアで内戦に巻き込まれた韓国と北朝鮮の大使館員たちによる脱出劇を映画化。ソウル五輪を成功させた韓国は1990年、国連への加盟を目指して多数の投票権を持つアフリカ諸国でロビー活動を展開。ソマリアの首都モガディシュに駐在する韓国大使ハンも、ソマリア政府上層部の支持を取り付けようと奔走していた。一方、韓国に先んじてアフリカ諸国との外交を始めていた北朝鮮も同じく国連加盟を目指しており、両国間の妨害工作や情報操作はエスカレートしていく。そんな中、ソマリアで内戦が勃発。各国の大使館は略奪や焼き討ちにあい、外国人にも命の危険が迫る。大使館を追われた北朝鮮のリム大使は、職員と家族たちを連れ、絶対に相容れない韓国大使館へ助けを求めることを決める。ハン大使役に「1987、ある闘いの真実」のキム・ユンソク、リム大使役に「国家が破産する日」のホ・ジュノ。第42回青龍映画賞で作品賞、監督賞ほか5部門を受賞し、韓国で大ヒットを記録した。
モガディシュ 脱出までの14日間評論(6)
クーデターでわーっっと怒涛の銃撃戦。市街地であるもんだから、危機感が身近に感じられる。ある日突然クーデターが起こったら…ほんまにこんな感じだな、うん!
脱出のために策を練る、全力を尽くす、誠意を見せる。どれもこれも、もう崖っぷち感が半端ない。手に汗握るノンストップ映画。北と南の事情もこの映画のもう一つの軸ですが、とにかく、ソマリアの内戦風景、その中からの脱出、そこを楽しもう。そして、帰ってからソマリア国政や朝鮮の民族問題をゆっくり考えよっか。
おススメ映画です!!!
数々の映画祭で賞を受賞。
その受賞も頷ける久しぶりの韓国超大作でした。
韓国にとっては永遠のテーマなんですかね、
端的に言うとコレ北と南の話なんですよ。
ソマリアの首都モガディシュで内戦に巻き込まれた韓国と北朝鮮の大使館員たち、生死をかけて協力し合い脱出する様子を描く物語です。
実話だそうなんですけど、韓国目線なので多少美化されているのかな?という想像を差し引いても
なかなか面白かった。
これは北朝鮮では絶対に語られない話だろうし、
胸が熱くなるシーンもあったりして、
北と南の特別な関係に、
色々考えさせられる物語でもありました。
南側がキム・ユンソク、チョ・インソン!
北側がホ・ジュノ、ク・ギョフアン
とこの4名優達に加え
ソマリアの警察官役や、外交官お付きの運転手の役やら黒人の方も絶妙な演技で、こうゆう脇の役もどこから連れて来るのか、ちゃんとした良い演技をするところが韓国映画ってすごい。
そしてやっぱり何がすごいって、後半の息付く間もないくらいの展開と臨場感。
銃撃戦に
韓国映画お得意のすざまじいまでのカーアクション!
実際こんなカーアクションを繰り広げたのかは分かりませんけどね。
実際のソマリアのモガディシュは韓国人立ち入り禁止らしく、モロッコオールロケだそうです!
しかし、すごい数のエキストラも導入、
銃撃戦は本格的だったし、すごく製作費も掛かってそう(200億ウォンらしい)すごいよなぁ。
アフリカ感を高めるコンガの音が効いた音楽も風景に合っていてとて良かった。
南と北の微妙な関係と深刻な問題を描きながらも
笑いを入れたりしてエンターテイメントに持って行き、時に涙を誘ったり、最後はノワール的な雰囲気も醸し出しつつ…という感じ。
またもや韓国映画のレベルの高さを見せつけられた作品でした。
映画.comさん枠で試写会が当たり拝見しました。
ありがとうございます。
『白頭山大噴火』と同コンセプトで、人命の前には北も南もない。最後のシーンの訴えかけてくるものも胸を打つ。大満足!!
ニューオーダーを観ていたからか、中盤くらいまではダラダラ展開のように感じ、ただ攻撃されて逃げ惑う的な話だけなので、大したことないなあと思っていたのだが、後半の脱出劇はまさに見もの、見応え抜群。思わず席から体を乗り出し観てしまいたくなる。
韓国ではえらい人気だったようだが、期待していたほどではなく、まあそこそこな出来の印象。韓国映画を見慣れているならなおさらでしょう。ああこんなものかと。
まあ、観ても観なくてもな感じ。
ともあれ、圧倒的な(物語る牽引力)で2時間を見せ切る韓国映画の力量は、残念ながら邦画は勝てないレベルになっている。例えば『新感染』とか日本じゃ企画は通らないし、脚本を書ける人材が思い浮かばない。
昨年の韓国の映画賞を総なめし、ナンバーワンヒットとなっただけの良作である。