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D-WARS ディー・ウォーズ評論(8)
酷すぎる
予告編では、ゴジラ的な「怪物の都市破壊映画」だと思っていましたが、後半では荒野で正義対悪が戦う『キングギドラ』『ドラゴン・ボール』のような感じで、見終わった後には「結局、何だったの???」という消化不良感で一杯になるかもしれません。まさにマニア向けのカルト映画と言えるかもしれません・・・。
ですが、ストーリーに関して言えば1.5程度です。 CGはまぁまぁ良いでしょう。同年公開のハリウッド映画と比べると差がありますが、頑張っています。
コメディ要素もあって流石韓国映画です。
ただし、お粗末なストーリーにはある意味感動。
笑えます。正直。笑っちゃいます。
ストーリーを変えれば大好きな作品になりそうなんですが、こりゃ失敗。
下手に色んな物を詰め込みすぎです。単純に、ストレートに、でいいんですよー!
ただ、なかなかBOOK・OFFに連れていきたくない不思議な感情。
ヘビー級のヘビなんですぅ。
このヘビが暴れる理由はただ一つ。龍に『昇格』すること。
けれどもそのチャンスはなぜか500年に一度しか巡ってきません。龍になれる龍玉を宿した女性は、500年に一度しか、生まれてこないからです。
巨大なヘビは、龍玉を宿した女性を追っかけて、500年前の中世韓国から21世紀の現代のLAに突如現れ、暴れだしたのです。
ドラゴンに翼がなく、ヘビなのと、龍にまつわる伝説のくだりは、さすがに韓国映画なんだと感じました。
でも韓国の伝説に根付いているとはいえ、余りに都合のいいストーリー展開には閉口しました。
龍玉を魂に抱く女性をパクリといただければ、龍になれるのに、見つけても睨み付けてさんざん雄叫びを上げるだけで、決して襲おうとしないのです。まるでここで襲っては、映画が終わってしまうから、許しておこうかというノリなんですよ。
この女性は世界中を混乱に巻き込むクリーチャーたちを鎮めるのに、自らの身を捧げることが運命づけられておりました。彼女に恋した主人公イーサンは、予言者の告げる言葉にも耳を貸さず、必死に彼女を守ろうとします。
イーサンの儚い想いにはホロッとしました。
クリーチャーは、ヘビ以外にもいろいろ登場し、中世韓国から復活してきたような謎の軍隊まで登場します。
けれども、アメリカ軍との交戦では無敵だった、謎の軍団も、イーサンの伝説の力で、あっという間に片付いてしまいます。おまえそんな力を持っておるのなら、早く使えよなと言いたくなりました。
ファンタジーとモンスターパニックが合体したような作品ですが、特撮シーンを除いたドラマパートでは、ストーリー展開が練られていなかったですね。
特筆するのは、無数のクリーチャー軍団と最新の兵器を装備したアメリカ軍とのLA市街戦。てっきりオールCGかと思いきや、実写も含まれていました。
戦車をLA市街に持ち込むなんて、絶対に不可能だとスタッフの誰もが反対したのに、監督ひとり信念を貫いて、シュワッツネッガー州知事に直談判の信書を送ったのだそうです。
信書が知事の心を動かし、911以降誰も果たせなかったLA市街戦のシーンが実現しました。
そんなわけで、『トランスフォーマー』などSFアクションが好きな人には、多に注目に値する作品でしょう。
だけどくれぐれもヘビが嫌いな人には余りお勧めできません。夢にまで出てきそうです(;^_^A アセアセ…