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ジェロニモ評論(3)
白人が一方的に正しい西部劇制作の時代は終わって、西部劇もこの頃からアメリカ先住民の立場も踏まえた内容の作品になる。そういう方向転換は悪くない。
しかしジェロニモは怒れる誇り高き孤高の戦士で、そんな彼をとりまく主要な白人の登場人物は彼に理解があって礼儀を知っている。何かそういうのが定型的すぎるというか伝説的に格好良く描こうとしすぎているというか。登場人物や歴史に迫るというよりは、恐れも苦しみも知らない英雄の戦いの話で、でもそれは少年漫画のように単純。あるいは悪い白人もいるけれどそうじゃないのもいることで、やっぱり白人の立場をそこそこに良く描こうとしているというのも透けて見える。それなりに迫力もあるのだが、ジェロニモの真実の姿にはほど遠い気がするし、雰囲気の出し方に注力していて人物の抱える苦悩や歴史の掘り下げ方が浅い。
ジェロニモは すばらしい人なのだろうが、この作品を見た限りでは、あまりすばらしさが伝わってこなかった。
インディアン迫害の歴史物語としてみるにも中途半端で、内容が引き締まっていない。
ジェロニモの視点で語ったほうが良かったのでは。
ジェロニモ 鑑賞
ジェロニモって名前は聞いたことあるけど、実際はどんな人だったのかを知らなかったので勉強になった。タイトルはジェロニモだけど、主人公はジェロニモを捕まえるいい白人です。なんだかなあ!ちなみに、マット・デイモン出てます。
#マット・デイモン#ロバート・デュバル#ジーン・ハックマン