10歳の千尋は、両親と地方都市に引っ越す途中、異世界に迷い込む。そこでは人間は、魔女=湯婆婆が経営する神さまのための銭湯で働かない限り、ブタや石炭に変身させられてしまうのだった。ブタになった両親を助けようと、千尋はそこで働きはじめる。作画監督の安藤雅司、美術監督の武重洋二、音楽の久石譲など、宮崎アニメの常連が結集。宮崎監督の前作「もののけ姫」に続き、日本古来の土着神たちがユニークなデザインで登場する。国内興行収入は304億円で歴代1位。第52回ベルリン国際映画祭では、アニメーション作品として初の金熊賞を受賞し、第75回アカデミー賞でも長編アニメーション賞を受賞。国内でも第5回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞(今敏監督の「千年女優」と同時受賞)、第6回アニメーション神戸作品賞ほか映画賞を多数受賞した。
千と千尋の神隠し評論(20)
劇場公開が2001年ということなので、19年ぶりにリバイバル上映で鑑賞しました。ストーリー、映像(2020年現在でも普通に綺麗)、音楽が全て最高で文句なしに★5つです。特に冒頭の温泉街へ迷い込むシーンは今観ても怖く、この映画の世界に入り込むことができました
久しぶりに観て素朴に疑問だったのが、「そういえば油屋でお世話してくれる『リン』って何者?」ということです。あそこには人間は千尋しかいないはずなので人間ではないはずですが。
ということで調べてみましたが・・・確かなところはわからないみたいですね。初期設定では「白虎」とのことですが、パンフレットには「人間」と書いてある・・・。周りは「ナメクジ」か「カエル」・・・。まっ、正体が何でも好きなキャラクターだからいいです笑
あとエンドロールで驚いたのが「坊」の声優が神木隆之介さんだったことです。当時いくつだったのかな・・・?
1100円なので見に行った。昔高校生の時に映画館に見に行ったのを覚えています。命の不思議、命の記憶、人は過去を思い出せるのか、大好きな人と再びまた巡り合える日がくるのか、そしてアナタも私もそれを覚えているのかそんな人間の営みといのちの悲しさも身に染みましたそしてそれが痛いぐらいに千尋とハクを通じて私にテレパシー的にわかりました。
その時の記憶が蘇りました。本当に素晴らしい体験でした。
不思議な映画ですね。やはりこれは。何がどうの、ってわけじゃなんだけども、見終わった後に「ウ~~~ン」と頷いてしまう、私にとってはそんな映画です。
ハッキリしたメッセージ性とか、そんなの別にいいと思うんです。映画が何を伝えたいのか?とか何が言いたいのか?とか考えるのも好きですが、そんなこと本当はどうでもいいのかもしれません。見た物感じた物が全てです。それが人間の基本だと思っています。あなたが経験し見聞きして感じた事全てがあなたの全てなのだと、私はそう思っています。意味不明でごめんなさい。
とにかく、千と千尋もとい宮崎駿監督作品はそんな感じが多いなと思います。見て感じて受け取った思いそのまま、それでいいのです。その時に見て何を思ったのか何を感じたのかが大切でそれを大事にしてほしいどんな映画もどんな出来事も人間生きる上できっとそれが本当は一番大切だと思いますみんな、「あれはあの時ああだった」とか深く深く考え追求してしまうクセがありますがそれをやればやるほどドツボにハマります。だからきっと本当はその時その時に思ったこと感じたことが全てなのだと思います。だから千と千尋も感じたままでいいのだと思います。
それは日本の神様にしても同じなのだと思います。
湯ばあばが言っていましたが「八百万の神様が疲れを取りにくる湯だ」と。日本の神様も、目には見えないけれどきっとみんなのまわりに存在していてあちらこちらにいて、私たちを見ています。そんな目に見えない存在、感じる、見れる者は見れる、素晴らしいことだなと思います。神様に悪い事していないかな、負担をかけていないかな、そんなことを思った映画だった。特に大量のヘドロと共に神様がやって来た時、大量の(あれは)おそらく人間が捨てた家電製品とか自転車とか粗大ゴミだと思いますが)ゾッとしました。神様、怒っているのだろうな、と思いました。人間の欲望と人間の罪が感じられました。またそれをアニメで見ました。宮崎駿監督に感謝感謝でした。そんな光景を見せてくれて感謝でした。学ぶ事が出来ました。神様も日々の疲れがあるからこうやって温泉に来ているのだなと思うと神様も本当に毎日ご苦労様です、と言いたくなりました。感謝感謝。千尋と共に観客も臨死体験をする、そんな不思議な映画だと思いました。
いつか千尋とハクがまたどこかで出会えることがあるのならば、私はきっとその時に人間の悲しみや苦しみも一緒に受け入れて喜ぶ事が初めて出来るのだと思います。宗教的な映画でもありました。人生は、私は長い長い旅路だと思います。そしてそれはみんな、自分自身を癒して慰める為に気の遠くなるような長い長い、航海のような旅路なんです。みんな、多分それを無意識の内にやっています。私も、アナタもなんです。千尋とハクも、きっとそうなんだと思います。
千尋の傷ついたあの心と、ハクの傷つけられたあの身体と心をお互いが癒し、そしてまたそれはもっともっと遠い未来なのかもわかりませんが、二人はきっとまたどこかで会えるのです。きっと、きっと、本当にどこかでまた二人は巡り会えるんです。それが人生なんです。私はそれを信じたい、それを千尋とハクに教えてあげたい。だってそれは神様が見てくれているからなんです。
神様に感謝なんです。神様に感謝しながら生きたいです。
ピュアなお話を描くには大人では無理だから・・・・
菅原文太の声、懐かしくて良かったな
これだけ映画を観ていてもジブリを実はあまり観れていませんでした。映画ファンの中でジブリのテーマが出ても無言で頷いてみるくらいで正直ちんぷんかんぷんだったのが実情。
千と千尋は流石ジブリの金字塔。しかしテーマ性は思ったより薄く。あえて言うなら千尋の成長を描いたファンタジー。カオナシや湯婆ばなどキャラクターも跳ねてます。しかし両親があの程度で豚にされてしまい、それを救うために10歳の少女千尋が勇気を持って奮闘するって物語。どちらかと言うと子供向けのストーリーと思わせといて大人も満足させるのがジブリの真骨頂です。
個人的ですが凄い感動したわけではないが観てよかった一生に一度の映画でのジブリでした。
なんであんなに人気なの?と思ってた。
大人になって見たら……ド名作じゃないですか!
特に帰りのトンネルで千尋が母親にしがみつく描写。
あれで映画の意味がグルっと変わる。すごい。
いつも成長した千尋を見て終わるから、見るたびに序盤の千尋で”こんなに幼かったっけか?”と驚きます。見事な書き分け方。
と同時にただの成長物語じゃないんだなぁと。
非日常を必死に生きる少女の物語。
複雑かつわかりやすく”人間のあり方”を説いているエンターテイメント。
いままでと違う環境に入って、弱音を吐く暇もなく必死になって。
経験したから芯から変わるとは限らない。
でもその時間は決して無駄にはならない。
大学生、社会人……自分の経験に当てはめても”あ、わかる”って部分がいっぱいある。
やー、すごい作品です。
ナウシカがチコの実で、もののけ姫がコダマがラストカットなのに対して、今作はトンネルから遠ざかってくだけのカットで終わる意味。
世界観と絵のパワーは神がかってますね。どのカットもそのまま名場面になって鳥肌。
特にカオナシはどう転んでも良い絵になる。色んな意味を持つ。
SNSがまったくない時代に、寂しがり屋で他人の言葉で誇示する”カオナシ”を描いてるのはすごいとしか言いようがないです。
各々のキャラがそれぞれの優しさを見せてるのも素敵。
ほんと良い映画。
本作が日本の歴代興行収入一位なのは誇らしいことです。
客(神々)の騒ぎっぷりや後半のネズミとハエドリのコメディタッチはディズニーみたいだなぁと。
一点だけ気になるとすれば千がオクサレ様の件から一気に成長しすぎてるとこかなぁ。ちょい違和感を感じました。
wikiを読んだら制作側もその点は議論されてて、その上で「○○○○の物語でもある。一本で二本分の映画」と書かれていて……ふむ、納得。