人の死について考える少年と大病を患った少年が出会い、彼らやその家族が少しずつ前へと進んでいく姿を温かなまなざしで描いた、ひと夏の物語。新鋭監督の比嘉一志が、自身の故郷である愛知県豊田市を舞台に手がけた。行方不明のまま死亡とみなされた父の息子である大場智哉は、小学5年生の夏に東京から母の実家がある愛知県豊田市へと移り住む。夫の死をいまだ受け入れられていない母と、しっかり者の姉と、明るい祖父との新生活が始まった。そして転校先の学校では、大病を患うクラスメイト・西川翼と出会う。体の弱い翼を過剰に気づかう担任やクラスメイトたちに違和感を抱きつつも、智哉は翼との距離を縮めていく。そして、そんな翼の存在が智哉に新たな死生観を芽生えさせ始める。主人公の少年・智哉の母親役で安達祐実、祖父役で光石研が出演。
光る校庭評論(1)
しかしよくある難病ものとはずいぶん違います。
涙を誘うと言うより、死や生きる意味をごく自然にそしてストレートに表現しています。
子供目線ならではの描き方で、過度に情緒的にならず、さりとて本質から目をそらさず、人生を描いてゆく様は感動的です。
そして主人公である二人の子供の演技が非常に秀逸です。
この二人のお陰で良い映画になったと言ってもよいくらいです。
限定公開なのが残念な作品です。