北大西洋上で氷山に衝突し、20世紀最大の海難事故となった豪華客船タイタニック号の悲劇を、ラヴ・ストーリーの要素を交じえて描いたスペクタクル超大作。ほぼ原寸大に再現されたタイタニック号をはじめ、総製作費2億ドルという巨費を投じたゴージャスな雰囲気が見どころ。監督・脚本は「ターミネーター2」「トゥルーライズ」のジェームズ・キャメロン。SFXはキャメロン自身が設立した特撮工房のデジタル・ドメインがあたった。製作はキャメロンと「トゥルーライズ」のジョン・ランドー。製作総指揮のレイ・サンチーニ、撮影のラッセル・カーペンター、美術のピーター・ラモント、編集(キャメロンも参加)のコンラッド・バフ(「ダンテズ・ピーク」)とリチャード・A・ハリス、特殊効果コーディネーターのトーマス・L・フィッシャーは「トゥルーライズ」に続いての参加。共同製作はアル・ギディングス、グラント・ヒル、シャロン・マン。音楽は「身代金」「デビル」のジェームズ・ホーナー。衣裳は「レジェンド・オブ・フォール
果てしなき想い」のデボラ・L・スコット。スタント・コーディネーターは「ゴールデンアイ」のサイモン・クレーン。海洋部門コーディネーターは「ウォーターワールド」のランス・ジュリアン。主演は「ロミオ&ジュリエット」のレオナルド・ディカプリオと「日蔭のふたり」のケイト・ウィンスレット。共演は「トゥルーライズ」のビル・パクストン、「真夏の出来事」のビリー・ゼーン、「悪魔のような女」のキャシー・ベイツ、「許されざる者」のフランシス・フィッシャー、「ユージュアル・サスペクツ」のスージー・エイミス、「ファースト・ワイフ・クラブ」のヴィクター・ガーバー、「ゴースト&ダークネス」のバーナード・ヒル、「アナコンダ」のジョナサン・ハイド、「マウス・オブ・マッドネス」のデイヴィッド・ワーナー、「透明人間」(33)の老女優グロリア・スチュワートほか。
タイタニック(1997)評論(20)
ストーリー、配役、音楽、どこを見ても最高。
切ないながらも、この映画には勇気とか、希望とか、そういう明るい気持ちを貰えます。ありがとう
美男美女のラブストーリーと聞いて、「絶対に見ない」と決めていたのですが・・・wowow放送のタイミングで鑑賞してみました。
90年代の映画とは思えない壮大はVFXは見事でした。鑑賞後にwikiでタイタニック遭難について調べてみましたが、上手に史実を交えているところにも感心しました。
ただ、現在と過去を映す手法は、個人的には好きではありません。少なくとも、ヒロインが生還することが冒頭で分かってしまうわけで、それはそれでどうなの?と思ってしまいます。
何れにせよ、周囲の高い評価程の感銘を感じることは出来ず・・・ラブストーリーはやはり私には合わない、と実感してしまいました。
映画館には2回足をはこび、当時VHSも購入して、何回も観ましたが、VHSプレーヤーが壊れ、それ以来、10年ぶりくらいに観ました。
久々のこの感動、、、配役も歌も最高!ジャツクがとてもチャーミングでスゴくいい!!そして、ローズは、この出逢いがかけがえのないものになった。最後にダイヤを投げ捨てるシーンでそれがしっかり伝わります。
最後に歌と一緒に映る写真もジーンきて、しばらく余韻に浸れました。
貧しき青年ジャックが、命を賭して階級社会・身分制度を象徴する”怪獣”タイタニック号から令嬢ローズを救い、自由と平等の国アメリカに導く。ローズは、救助された船上でアメリカを象徴する”自由の女神”を仰ぎ見たとき、上流社会への決別を覚悟して、コートのポケットに隠した宝石“碧洋のハート”に頼らない自立した生き方を誓う。
時は流れて、
ジャックの姓に変えたローズは、新天地アメリカで自由で自立した人生を送って齢100歳を迎える。充実した生き方が出来たのはジャックの御かげと伝えたく、タイタニックの調査船を訪れ、船室に自分の辿ってきた写真をいっぱいに並べる。再会するジャックに、沢山の土産話をするために。ローズは誓いの象徴である”碧洋のハート”に魂をこめてジャックの眠る海中に投げ入れる。そして、ひとり静かに眠りにつく。ラスト、亡くなったローズは、ウエディングドレスに身を包み、皆の祝福を受けながらジャックと永遠の愛の交わす。
ローズとジャックの悲恋物語は、明晰な展開を重ね、女性の立場に立った甘美なストーリーを構築しています。スペクタクルとファンタジーのどちらも見応えがある優れた娯楽作品です。
ラスト、舞台のカーテン・コールのようなエンディングシーンは、ローズの幻想か、それとも彼女は亡くなったのか、観方が分かれます。ローズがもう死んでもいいと願い宝石を海に沈めたことを思うと、亡くなってジャックのもとに帰ったと考えたい。ジャックが眠る海底のタイタニック号に宝石が辿りく幻想を抱きながら、思い残すことはない人生を全うしたローズの最期は幸せに溢れていた。
この映画の正当な批判は、乗員乗客2224人中1513人もの犠牲者を出した実際の海難事故を題材に、悲恋ロマンを謳ったことにあります。ジャックひとりの死の悲しみが大きすぎました。若いレオナルド・ディカプリオがそれだけいい演技をしたからでもありますが。
それを補える映画が、1958年制作のイギリス映画「SOSタイタニック」です。実録ドキュメンタリータッチでタイタニック号の悲劇を忠実に描いています。この中で、逃げ惑う三等船客の人達が一等船客のダイニングルームに遭遇して、その豪華さに感嘆するシーンがあります。そんな見比べも面白いので、お薦めします。