原作は山本周五郎の「赤ひげ診療譚」。江戸時代の小石川養生所を舞台に、そこを訪れる庶民の人生模様と通称赤ひげと呼ばれる所長と青年医師の心の交流を描く。長崎で医学を学んだ青年保本は、医師見習いとして小石川養生所に住み込む。
養生所の貧乏臭さやひげを生やした無骨な所長赤ひげに反発する保本は、養生所の禁を犯して破門されることすら望んでいた。しかし、赤ひげの診断と医療技術の確かさに触れ、また彼を頼る貧乏人に黙々と治療を施すその姿に次第に心を動かされていった……。
ひき逃げ
プロット
日本
04月16日 1966 台灣上映
ひき逃げファミリー
プロット
日本
12月19日 1992 台灣上映
ねこのひげ
プロット
日本
04月19日 2008 台灣上映
黒ひげ大旋風
プロット
アメリカ
01月01日 1900 台灣上映
スカートの翼ひろげて
プロット
イギリス
07月31日 1999 台灣上映
赤い糸 輪廻のひみつ
プロット
台湾
12月22日 2023 台灣上映
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赤ひげ評論(20)
3時間にもわたる長い作品ではあるけれど、前半2時間、後半1時間と雰囲気が全く違うところがいい。前半では山崎努と桑野みゆきのエピソードが凄い。陰影を上手く使った照明技術で頬のこけ方が怖いくらい。逆に後半の中心になる置屋の12歳の娘二木てるみに当たるキャッチライトが野性味を醸し出し、全体的に照明技術が印象的でもあった。
子ネズミ長次の似たようなエピソードは今ではあちこちで使われてるけど、みなこの映画を参考にしているのかもしれないなぁ。
「後悔するぞ」とか、印象に残る台詞は人によって違うと思うけど、幼い娘が犯されるなどの事件を聞くたびに「よくあることだ」と言い捨てる赤ひげが印象的だった。江戸時代ってのは日常茶飯事だったのだろうか。
・変化というより成長だったのか。特におとよ!おとよの変わりようを見るのが楽しみでならなかった
・笠智衆の一言で満面の笑みになっちゃう
息子の名前は明 黒澤から貰いました。
息子にとっては初の黒澤作品です。
あえて感想など聞きませんでしたが、いや素晴らしい。
人間の価値はお金だけでは無く心の美しさにあるのだという人間愛にあふれた作品でした。息子とは洋画をよく見るのですが最高の日本映画を見せてやる事が出来たと大満足しています。
赤ひげ先生はかっこいい。
地廻りをボコボコにしたあとの、赤ひげ先生のセリフは笑えた。
「うん。これはひどいこんな乱暴はよくない」「医者ともあろうものがこういうことをしてはいけない」
座敷牢に隔離された色情狂的体質の若い女のエピソードでは、女性の色気に惑わされる男のしがない性(さが)を露呈する。香川京子の鬼気迫る演技が素晴らしい。それに続く蒔絵師六助の臨終場面も凄い。癌末期の壮絶な症状描写には死を悟った人間の尊厳があるが、死後の娘おくの懺悔の告白で分かる六助の不幸な晩年の後付けが更に暗く重々しい。また黒澤作品では珍しいと思われる男女の恋愛悲話を車大工佐八で描くも、妻おなかの行動に話の作為が際立ち説得力が弱い。作品で一番の山崎努の名演がその欠点を補っているものの勿体ない。人格者赤ひげのお金に容赦ないふてぶてしさや、岡場所での用心棒との格闘で見せる武術の高さは、矛盾した人間の設定に沿ったエピソードになっているが、完璧すぎる印象を与える。赤ひげが自己否定し諭しても、安本からは全てが理に適った模範的な人物に見えるからだ。赤ひげ演じる三船敏郎の演技にどこか不自由さを感じる。
其々に練られ完璧に構築されたエピソードの中で最も優れているのが、ドストエフスキーの(虐げられた人々)を引用したと云う、おとよと長次のお話だ。安本と交互に看病して培われるおとよとの人間関係もいいし、一家心中で瀕死の状態にある長次を救うべく井戸の底に叫びかける賄婦たちとの交流も微笑ましい。また、一番可笑しかったのは、娼屋の女主人きんを追い払う賄婦たちの行動にある演技の本気度である。名実共に大女優の杉村春子を、いくら演技と云ってもベテラン女優たちが力一杯に叩き付けるとは、黒澤演出の悪戯を感じる。その上で、滅多に観ることのないシーンに驚きながら、杉村春子の役者魂に感服するのだった。また、両替屋和泉屋徳兵衛に志村喬、安本の両親役に笠智衆と田中絹代を持ってきたのは、流石に黒澤監督の力であろう。日本映画の巨匠小津と溝口に敬意を注ぐ映画人の、継承者たる覚悟を推し量る。
三年間の長崎留学の不在で許嫁に裏切られた安本の実情が徐々に解る、映画的な語りと表現が素晴らしい。妹まさえを何回か登場させてからの種明かしが予想通りではあるが、流れは自然である。御目見医の出世を断り、まさえに承諾を取るところから、ラストシーンの赤ひげに付いて行く安本の後ろ姿は、映画冒頭の後ろ姿とは別人になった安本の成長を見事に表現している。完璧を追求する黒澤監督の映画作品に懸ける執念の凄さと、人道主義を師弟対比で描く普遍性にある分かり易さ。公開当時に”泥臭いヒューマニズム”の賛否を受けたのも頷ける。役者は加山雄三以外文句なしの演技を見せつける。