瞼の母(1962)
プロット
日本
01月14日 1962 台灣上映
三代の盃(1962)
プロット
日本
03月04日 1962 台灣上映
奇跡の人(1962)
プロット
アメリカ
10月26日 1963 台灣上映
恋の秋
プロット
フランス
11月28日 1998 台灣上映
蜜の味
プロット
イギリス
07月13日 1963 台灣上映
ロリータ(1962)
プロット
アメリカ
01月01日 1962 台灣上映
本站關於電影海報,預告,影評,新聞,評論的綜合性電影網站,我們提供最新最好的的電影以及在線影評,業務合作亦或意見建議請電郵我們。(Copyright © 2017 - 2022 KKTM)。聯絡我們
秋刀魚の味(1962)評論(20)
軍艦マーチに合わせて敬礼をする加東に応えて、笠とバーのマダムの岸田今日子が掌を顔にかざす。この時の岸田の表情のなんと可愛らしいことか。控えめに微笑みながら頭を左右に揺らす彼女からは、後年のおどろおどろしい役柄にぴたりとはまる女優を想像することはできない。
そして、敬礼をしながら行進を始める加東のコミカルな姿は、どこまでが冗談で、どれくらい真面目なのか見当がつかない。この人の芝居にどこまで本気で付き合えばいいのか分からない状況を観客はしばし楽しむことができる。こうした演技はこの人をおいて他に出来ないだろう。主役の笠ももちろんだが、加東もオンリー・ワンの俳優だ。
考えてみれば、他にも代替えのきかない俳優が何人も出ている。中村伸郎だって、あの冷めた毒舌と下ネタで友情を温め合う芝居など他にできるものがいるだろうか。杉村春子だって、あの行かず後家の品格を保ったやさぐれ感を他のどの女優が出せるというのか。
しかし、このシークエンスで重要なのは加東や岸田の魅力ではない。彼らの仕事の素晴らしい出来映えとは本来関係のないところにこのシークエンスの意味がある。
笠と加東が「もしも戦争に勝っていたら」という話をする。もし日本がアメリカとの戦争に勝っていたら、今頃はニュー・ヨークにいるかも知れないと夢想する加東に対して、負けてよかったのではないかと応じる笠の会話。
下らない連中が威張り散らすことがなくなっただけ、戦争に負けて良かったのではないか。
これがこの二人の結論であった。
戦争を経験してきた者たちのこれが感想なのだろう。家が焼けた、食べ物に不自由をした。そんなことよりも、バカが大威張りだったことのほうが嫌な思い出だったのである。
だからこそ、お道化て軍艦マーチのリズムに乗ることができるのだ。あれを偉そうに押し付けた者たちを茶化すことで、嫌な思い出を笑い飛ばしたいのだ。
遺作となった小津安二郎監督はどうしてこのような戦争への回顧を映画に差し挟んだのだろうか。きっと鉄筋コンクリートの団地で核家族という物語を始めた人々に、憶えておいてほしかったのだろう。
それにしても、ゴルフの練習をする佐多啓二のフォームはきれいだった。実生活でもかなりやり込んでいたんだろう。
娘が嫁に行く頃になったらもう一度観たいと思います。
高度成長期突入段階の日本。
女性が普通にお茶汲みしてたり、冷蔵庫買おうか迷ったり。
ゴルフクラブやハンドバックに憧れたり。
一方で、戦争の会話も。
「なんで負けたんですかね」「負けてよかったんだろう」
東京物語でも、こういう1コマがあったな。
バーで軍艦マーチをかけてもらう。
ご機嫌に踊り出す。
曲に合わせて敬礼する。
教育ってのは怖いもんで、戦後世代はなんとなく軍歌に抵抗を感じる。
でも彼らにとっては、青春真っ只中の盛りの流行歌なんだろうと実感させられる。
別に軍歌そのものが悪いワケじゃない。
同じように、適齢期が来たら女性は結婚を、とか、
日本人みんながほとんど同じ価値観で生きていた時代。
そうやって見合いでスッパリ嫁に行ったり、
娘がいなくなったらなったで、男たちは生きて行く。
人間がその寿命の中で、それぞれのタイミングを理解して
自然の摂理に抗うことなく生きた時代。
時に窮屈さもあっただろうが、人はリミット決めないと
ダメだなあと感じさせられた。
ラストの笠智衆の姿、以前にもあったよね。そういや団地とか、会社も見た記憶があるぞ!使い回しか?(笑)
今回はカラーになったせいか、さまざまなエピソードがあったためか、また新たな感覚で楽しめました。
ヒロインはやはり紀子でいって欲しかった。新ヒロイン、岩下の志麻姐さんがウブです、演技がちょい寒いです(笑)
ところで秋刀魚って何だ?